2013年12月12日木曜日

ホットロッドショー、エキモ編。

なんだかんだでもうショー終わって1週間以上開いてまいました。。。
今年はケンタンのところエキモとぐっさんのところやまりん、
そしてウチも無記名で出展しとりました。
というコトで各SHOPごとにちょっと遅いですがご紹介をば。

エキモは全部で4台関わらせて戴きやした。
4月にJOINTSでDICEピック獲得したこの恐ろしくナローなSRと

ケンタが実際にバリバリに乗ってるW650ディガー。
画像が以前のショーのものになっちゃった。
バリバリに乗ってる写真探したんだけど
ケンタとは互いに自営業で昼間は仕事してるから
夜走りの暗い画像しかなかったの。。。

そういえばSRの方はケンタから
「60年代70年代の細くてしょっぱくてクラゲみたいなフレイムス」
って言われて何だそりゃ?って思いながら
ウェルズの火星人の足みたいなペイントして、W650の方は
「でたらめに派手でイケてるディガー」
って言われて火星人が乗ってそうなイメージでペイントしたんだっけね。
ワタシはケンタの事を火星人と思ってるらしい。
因みにこの火星人の安全を祈願しているこのマリア様には
殆どの人が気付いてはいないだろう。



そして魚肉若手クルー、森クンのSR。
こちらは8月にはペイント終わってたんですけどね。
ショー前日に魚肉クルー全員勝手に撮影会やったので
折角なのでそれ使いましょう(笑)

チョッパーというカルチャーは言わずもがな舶来のもの。
まぁ当たり前の事なんですが、
折角国産の長きに渡って製造されているSR由来なんだから
コンセプトとして「国産」でやりたかったの。
で、思いついたのがYAMAHAの初の量産車、YA-1の模倣。
「赤トンボ」コンセプトでやりたかったのです。

お約束のSTUPID風おバカなコンセプトでまとめると
「SRの内燃機が戦前にあったらこんな形のレーサーがマン島アタックしてたかもね」
過去に行けるマシンっつたらデロリアンだろ。
んじゃあ、SRのエンヂン持ってったの、ドクだろ。
んじゃあ、ドクはヤマハの技術者にこう言っただろ。
「これは未来のキミ達の造ったエンヂンじゃ!!」
まぁ、そんな妄想遊びで産まれた架空の「赤とんぼ」です(笑)

というコトはグラフィックも勿論「浅間火山レース」仕様だろ。

ケンタがこの車体の製作途中でこのシルエットですぐに思いついたの。
サイドバルブとかフラットタンカー時代のレーサーのフォルムだな、って。
最初オーナーの森クンは黄色が好きだから黄色でって言ってたんだけど
ワタシが猛烈にプッシュして赤とんぼにしちゃったの。
まー、森クンも今凄くに気に入ってくれてるから良かったけど
これで気に入ってもらえなかったら間違いなく責任とってワタシがお買い上げだねw

本当は戦前の菱形VELOCETTEのフィッシュを装着予定だったんだけど
ほら、そこはウチの怪電波ではもう常識になっちゃってる海外相手だから
発注して半年経ったのに12月現在、手元にすらない(笑)
森クンもその辺はしょっちゅう話してるから
「しゃあないっすよ、英国相手だから。気長に待ちます」と仰っている。
しかし国産乗っててこの英国車気質が形成されちゃってるのって
ちょっと考えモノかもしれないw

そんな感じで多摩の大人の妄想全開で造られたSR。
今後もゆっくりじっくりカスタムを愉しんでいきましょう♪


そしてもう1台、森クンの兄弟車。
タンクのマウント位置や細かい点の違いだけでホント兄弟車。
こちらのコンセプトは「工場の旧い機械みたいなヤツで」
何じゃそりゃ?

手渡されたサンプルが本当に旋盤のパネルだった(笑)
通称「ハンマートン」というペイント。
50年代のアメリカ製品とかでよく用いられていた
表面をハンマーでかなぐり叩いたようなペイント。
これって工業用塗料だから日本で入手しようと思うと
100ℓ単位とかになっちゃうんだよなぁ。
かといって缶スプレー式のもあるのはあるんだけど
エア圧とか吐出量のコントロール出来ないしなぁ。。。

困ってたらお客さんの方で
ビンテージのオーディオなんかのレストア販売されている方がおりまして
「アメリカで缶に入ってるの売ってるから買い付けてあげますよ」と。
「その代り今度入庫したオーディオのペイントお願いしますよ」と。
「うぉー♪やりますやります♪」と安請け合いしたが
後でWEBで観てみるとアンプ1台百万単位ザラのラインナップ。
T氏、中身全部外してから持ち込んでください。。。
怖ぇ、オーディオの入庫が超怖ぇ(苦笑)

で、早速塗ってみた。
旧くない。全然旧くないw
これではまんま50年代戻っただけ。
ワタシはデロリアン持ってない。
全くもってつじつま合わない(笑)

で、ダメージの研究に励んでみる。
まず艶を落としたい。
黄ばみもそれっぽいよね。
錆なんか出てた方が歴史あるっぽいよね。
やってるウチに単なる小道具さんみたいになっていく。
3丁目の夕日で置いてあっても違和感無いまでになってもうた。

「エンブレム、プレートで雰囲気出そうよ」で
ケンタが真鍮プレート持って来た。
その形状観てふと思った。
「何か昔の昭和の頃の電気機関車みたいだな」
よく理解んないけど
お役目終えて今は公園の傍らでひっそりと余生過ごしてる
昔は日本の経済の下支えで大動脈を走り回った
もしかしたら一番働いていたかもしれない「ツール」。
イメージの上の電気機関車。
国鉄時代の電気機関車。
SLにこんな色ないだろうから電気機関車。
こんな色あったか知らんが電気機関車(笑)

そんな妄想でペイントしていったらこうなったw

やり過ぎちゃったかもしれない。。。。
車体観てないから不安覚えつつもこの時点でショー3日前。
取り敢えず納品に向かう。

日が落ちる頃、川口のエキモに到着。

お⁉雰囲気合ってるんでないの♪
何だかエキモが機関車の車庫に観えてくる。
多分すぐ後ろに襟立てたポッポ屋の高倉健がいるはずだ。
むしろ手前のストーブが邪魔に観えない(笑)

何だか独特の風合いのSRとなりましたですね。

コンセプト違いで赤とんぼと電気機関車(笑)
しかしどちらも戦後の日本をここまでのし上げてくれた貴重な貢献者。
兄弟車で似て非なるペイントで行った「妄想遊び」。
こちらもオーナー様がお気に召して戴ければ幸いです。





以上、エキセントリックモーターサイクルの巻でございました。